睡眠学研究レポート

アスリートは睡眠でメンタル強化!ベストパフォーマンスを引出す方法

サッカー女子ワールドカップ カナダ大会、6/6(土)の開幕まであと少し。前大会の優勝の感動が昨日のことのように思えますが、なでしこJAPANの活躍を楽しみにしている方も多いのではないでしょうか?

ワールドカップという大きなステージで、日本中の期待を背負って戦う選手たち。PKのボールを蹴るときなんて、観戦しているだけでもドキドキするのに、選手たちはどうやって緊張をコントロールしているんだろう…と考えることもしばしば。

アスリートに限らず社会人でも、大事なプレゼンなど、ここぞというときにメンタルをコントロールしたいと思うことってありますよね。

 

ベストパフォーマンスを引き出せる「ゾーン」状態とは

国際スポーツ医科学研究所監修「新版 図解 スポーツコンディショニングの基礎理論」(西東社)によると、理想的な心理状態で、ベストパフォーマンスを引き出せる状況にあることを「ゾーン」と呼ぶそう。

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緊張・興奮レベルが「ゾーン」状態にあると集中力が最も高まり、ベストなパフォーマンスへと導かれる。

一方、緊張・興奮レベルが必要以上に低いと、プレーに集中することができなかったり、諦めの感情が芽生えたり、投げやりになったりと、マイナスのパフォーマンスにつながってしまう。

緊張・興奮レベルが高すぎると、焦りや力みが生じて身体が硬直したり、頭の中が真っ白になり、自分をコントロールできなくなる。


とのこと。

 

ベストパフォーマンスを引き出せる状態「ゾーン」を保つには?

同著では、「ゾーン」を保つためにはメンタルトレーニングが有効と説いています。

またメンタルトレーニングの方法として、「目標を設定する」「イメージトレーニング」といった、いくつかの方法と並んで「メンタル日誌をつける」ことを紹介しています。

・身体のコンディション(朝の目覚め・熟睡度/起床時の疲労回復度/体調/食事など)
・練習状況(練習強度/練習への意欲/技術的調子など)

などと共に、メンタルコンディションを記録し、状況を振り返りながら、自分がどんな精神状態だったかを振り返るためのデータにするというもの。

メンタルの大きな波動が認識できるようになり、メンタルコンディションのピークを本番当日に調整するために活用できるといいます。

 

メンタルと睡眠は密接に結びついている

「メンタル日誌」で記録する身体のコンディションの中で、「朝の目覚め」や「熟睡度」、「起床時の疲労回復度」などの項目が挙がっているように、睡眠と「ゾーン」はとても深い関係のよう。

2011年に発表されたスタンフォード大学の研究では、バスケットボール部の選手に5~7週間、通常より約80分~110分ほど長い1日10時間睡眠を推奨したところ、フリースローの成功率や、ダッシュ走の記録などが上がったそう。

さらに、やる気や集中力は向上し、緊張感や倦怠感といったネガティブな要素は下がる結果になったとのこと。

パフォーマンスだけでなく、メンタルにも睡眠が深く関係していることがわかります。この発表以降、アスリートにとって、睡眠はトレーニングと同様に大切なものと捉えられるようになったそうです。

 

私たちも、まずは毎日の睡眠とメンタルコンディションを記録することから始めてみれば、仕事や試験でより良いパフォーマンスを引き出せる、「ゾーン」を手に入れることができるかも?

 

(参考)
・国際スポーツ医科学研究所 監修『新版 図解 スポーツコンディショニングの基礎理論』(株式会社 西東社)
・総合診療 25巻2号『メンタルトレーニングとアスリートの睡眠』金井 貴夫
(株式会社 医学書院)

写真:Thinkstock / Getty Images

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